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二宮side




「翔さん、どうだった？」

「んー、手応えはあったかな。」


ネクタイを解きながら
俺へ前みたいな笑顔を向ける。

…相葉さんとの過去も、
潤との過去も、
大野さんとの過去も──…


全部全部、そんなにすぐには
消えないと思う。

だって、大野さんとは
もう何年もの付き合いで。

潤なんかそれよりも
ずっと前からで。


…嫌な思い出ばかりだけど
翔さんとだから、
翔さんとなら…

乗り越えていける気がした。


どんなに高い山でも、
乗り越えられる。

…そんな気がして。



「…あ。うまそ。」

「ふふ、今日はちょっとだけ
頑張ったから。」


翔さんを見て、
いつも通りの笑みを見せた。


…うん、バッチリ。

大丈夫だ。


俺が翔さんの、
一番なんだから──…