(仮)執事物語
第14章 【特別編】ココロとカラダ〔高月〕
「如何ですか? 女性としての悦びは。もっと深い快楽を知りたいですか?」
高月が僕の項をねっとりと舌で舐め上げながら尋ねる。僕はその言葉に無意識の内に頷いていた。すると高月は「畏まりました」と言って、肉芽を転がす指を奥に進める。僕の深い亀裂を馴染ませる様に何度も撫でながら、徐々にその指先を僕の中に沈めていく。僕の下半身は異物の侵入を感じるとその侵入を阻もうと強張った。しかし、胸の尖りを強く摘ままれると、僕の意識がそちらに向き、半身の力が抜ける。その隙を狙い、高月の指は少しずつ僕の中へと侵入した。
僕の身体が強張る度に、他に意識を散らせる為に胸の尖りを弾いたり、肉芽を親指で揺すったりを繰り返している内に、高月の指は完全に僕の中に埋め込まれてしまった様だ。それは高月の掌が、僕の脚の付根を包む様に密着している事でも分かった。
「どうですか? 初めてここに他人を受け入れたご気分は?」
「そんなの……分からない……」
「痛いですか?」
「ん……少し……」
「それでは、あまり激しくしないでおきましょう。貴女に嫌がられては困りますから……」
高月は僕の頭を撫でながら、優しい声音でそう言った。そして指をなるべく動かさない様にしながらも、僕の中を指先で引っ掻く様に動かし始める。生まれて初めて身体の中を掻き回され、何か変な感じだ。
「まだ、中ではあまり感じない様ですね? それでは、ここはどうでしょう?」
そう言うと高月は少し指をずらし、恥骨裏側辺りを擦り始める。すると今まで経験した事のない、甘美な官能を感じた。