
(仮)執事物語
第14章 【特別編】ココロとカラダ〔高月〕
「んんっ……!」
「少しは感じる様ですね……。ふふっ。良かったです。未発達の女性を開発する楽しみが出来ました」
高月は、それ以上をする事なく、指を僕の中から引き抜く。"クプッ"と言う音が鳴り、亀裂から溢れた蜜を下着が受け止める。僕の身体から溢れた蜜を受け止めていた下着は、ぐしょぐしょに濡れて肌に貼り付く。ちょっと……いや、かなり気持ちが悪い。脱いでしまいたい。僕がそんな事を考えている間に、高月は僕の目を覆っていた布を外し、ハンモックに囚われていた腕を解放してくれた。そして、僕の目の前にしゃがみ込むと、下着に手を掛けた。
「ちょっ!? 何をする気?」
「濡れて気持ちが悪いのでしょう? 脱がせて差し上げます」
高月はそう言うと一気に僕の下着を引き摺り下ろした。僕の恥毛が高月の前に晒され恥ずかしくて、僕は顔を背ける。高月は、そんな僕の様子にはお構いなしに、自分の手袋で蜜に塗れた僕のアソコを丁寧に拭くと、僕の肩に自分のジャケットを掛けた。
「お召し物の替えを持って参ります。暫く、ここでお待ち頂いても宜しいでしょうか?」
「ああ……。分かった……」
僕が高月の視線を避け、明後日の方向を向いてそう言うと、高月はクスクスと笑いながら、僕を持ちあげハンモックへと載せる。そして「本当に斗夢様は可愛い方ですね」と言って、僕の額に唇を寄せチュッと音を立てて口付けを落とした。
「なっ!?」
「暴れずに大人しく待っていて下さいね? 直ぐに戻りますから」
そう言うと高月は邸へと戻って行った。僕は彼の後ろ姿を見送りながら、高月の唇の感触が残る額に手を当てる。まるでそこが心臓になったみたいに"ドクンドクン"と鳴っているような気がして。
この日から、僕と高月の秘密の関係が始まったのだった。
