(仮)執事物語
第2章 柔らかな炎〔葛城〕
「ああ!あやかお嬢様の中……。とても熱くて……溶けそうです」
葛城さんは、熱い溜息を吐き出すと共にそう言うと、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「あっ!ああん……」
彼の腰の動きに併せて、私の口が淫らな声を上げる。
「もっと……お聞かせ下さい。ここはお嬢様と私の二人きり……。もっと淫らに鳴いて下さいませ」
そう言うと葛城さんは、私の腰を抑え奥深くに彼を送り込んで来る。抜き挿しされる度に身体を駆け巡る電流の様な快楽に溺れ、私は彼が望むままに悦びの声を上げた。
葛城さんは、角度を変え、体勢を変え何度も私の奥を突き上げる。全身が粟立ち、汗が吹き出し秘部からは止め処なく蜜が溢れ出していた。
葛城さんは気持ち良くなってくれているのだろうかと、ふと目を開けると彼の視線とぶつかる。すると彼は笑みを浮かべて顔を寄せると私に口付けてくれた。
「私の可愛いあやかお嬢様……」
何度もそう言って口付けてくれる葛城さん。私もそれに応えたくて、彼にしがみ付きながら彼の名を呼ぶ。
私は葛城さんの愛で満たされ、何度も彼の腕の中で果て、彼も私の中で果てる。
彼から貰った初めてのプレゼントであるピンクゴールドのブレスレットを煌めかせながら、何度も彼の身体を抱き締める。
その夜、私達は邸には戻らず、暖かくそして柔らかな炎の光に包まれながら時間を忘れて、お互いの愛を交わし合った。
この暖炉の炎の様に、彼を暖めそして優しく包める女性になりたいと願いながら。
~*Finis*~
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