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(仮)執事物語

第4章 冬の蛍〔黒崎〕


透明な体液が滲むそれを彼は手で支え私の秘部に狙いを定めると、一気にそれで私を貫いた。

その衝撃は快楽の波となって、私の全身に波紋を広げる。私達は暫くは動かずに互いの存在を性器で感じていた。

「恵里奈ちゃん、動いてもいい? もう……我慢が出来ないっ!」

黒崎さんの問いに私は無言で頷くと、彼は私の腰を掴み、激しく私を揺さぶり始めた。

全身を駆け巡る甘い淫楽に、私は悦びの声を上げ、彼にしがみ付く。彼から与えられるそれは、私の思考を蕩けさせ、何も考えられなくなった。

私達は互いの名を呼び、愛を叫ぶ様に交わし合い、互いの熱を求める。

その夜、雪の降りしきる中、私達は東京中の雪を溶かしてしまうのではないかと思う程熱く、何度も互いの想いと身体を重ね合わせた。

窓の外では雪が、まるで冬の蛍のようにひらひらと舞っていた──。







~*Finis*~

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