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いらっしゃいませ

第15章 好きな人にはSになる?

ニヤリと笑う口もとを隠して

「おひざが寂しいなら わたしが乗ってあげましょうか?」

言いながら 猫の形態に戻り
翔さんの足元から見上げ
ひょい とひざに 乗り上げる

「にゃ〜ん❤️」

ゴロゴロと喉を鳴らしながら
頭を翔さんのお腹辺りに擦り付ける

どんな顔してるのか気になって
ちらっと 見てみる

ん?

んん?

なんか…⁉︎


「にの! おまえ」
ガバッと抱き寄せられる。

微かににやけてる?

「にの!かわいい! ぎゅってしていい?」

いや、もうしてるし。
なんなの。
この変わり様は。
なんか たくらんで…

「しょーちゃん‼︎ 何してんの‼︎ にのが苦しいってゆってる‼︎
苦しいって‼︎」

…言ってないけど?

よこ目で ちらっと見ると
雅紀が ムンクの叫びを 実写化していた。


両手を広げて
「にのちゃん!」って

…なんだよ
その腕の中に 来い ってことか?
なに言ってんだよ
ばっかじゃないの…


スルッと翔さんの腕の中から抜け出し
雅紀を見る
まだ 両手を広げてるよ

なんだよ 行かないよ。



目線を逸らさず ソファまで歩く。

ゆっくり 歩く。

その上に 寝そべる。

自分で言うのもなんだけど

可愛いい ふさふさのしっぽもぱたぱた 振ってやる。

キュートな声で鳴いてもやる。


だから







…… おまえが 来いよ ……














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