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あなたの色に染められて

第6章 アフォガード



『よく頑張ったな。』

『…ホント?』

京介さんは痛がる私に気を使いながらゆっくりゆっくりと進めてくれて

優しく微笑むと額にキスを落としてくれた。

『…ごめんな 無理させて。』

痛みと共に溢れる涙を優しく指で拭うと

『…違うの…嬉しいの…。』

これで正真正銘 京介さんのモノになれたんだって思ったら涙は自然と溢れてしまうもので

『…泣くなよ。でも…こんなにも心が満たされるもんなんだな…。』

額を合わせてクスリと笑い合えば

22歳になるまで誰ともお付き合いしなかったのは 京介さんとこうやって結ばれるためだったんだって思えるほど幸せで

『俺の人生観変わったかも。』

『え?』

『こっちの話…。』

『…ズルいです…。』

ギュッと頭を抱きしめられると

『おまえ可愛すぎ…。』

…チュッ…チュッ…。

京介さんの唇が 額に瞼に頬にと音を立てて落ちてきて 最後に唇に触れると

『まだ痛い?』

『…ちょっと…でも…頑張れます…。』

『ハハハッ 頑張れるのか…。じゃ 少しずつ動くよ。』

本当はまだズキズキと痛かったけど…。そう これで終わりじゃないのは知ってるから

『…はい…。』

京介さんは私の両腕を首に巻き付かせて

『…これが…基本姿勢ですから。』

なんて 緊張して固まる私を溶かたしてくれて

甘いキスを落とすと ゆっくりと律動を始めた。

顔を歪める私を気遣うようにゆっくりと腰を動かす京介さんはさっきとは違う妖艶さで

『…璃子…。』

何度も私の名前を呼んでくれて それがまた私の心を満たしていく

『…ハァ……んぅ…。』

『少し気持ちよくなってきた?』

『…うん…ハアァ…。』

京介さんはニコリと微笑むと 少しずつペースを上げていき

『…んぁ…ハァ…。』

腕を絡ませ 彼に酔いしれて…。

『…愛してるよ…。』

今まででわからなかった“愛してる”の意味も 体を重ねることで感じることができて

顔を歪めて愛してくれるその姿に私は自然と腕を伸ばして

『…キス…ハァ…して…。』

重ねた唇からお互いの吐息が漏れて

幸せを体で受け止めた。

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