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あなたの色に染められて

第13章 Bath time





『あ~。なんだよもう』

リビングのソファーの上に一人で寝そべりクッションを抱えて占領する私


せっかくこっちに帰ってきて 明日までお休みだと言うのに 京介さんはとても忙しいらしい。

月曜日は週の始まりだし、火・水曜は接待。そんで 木曜日は金融機関が忙しい五十日。金曜日は会議。

土曜日は休んでいた時にたまった書類を整理しなきゃいけないので17時まで仕事の私。


会えるんだけど…

定時で上がってダッシュで合流してもミーティングから。そうなるとお土産渡すぐらいだし。


『あ~。つまんな~い。』

ブツブツと独り言を言いながらすねてる私。



『なぁに ブツブツ言ってんのよ。そんな格好で。お行儀悪いわよ。』


『だって~。つまんないんだもん』


ママはソファーの下に座りテーブルにコーヒーを並べて お土産のお菓子をつまみながら

『京介さんは?』

『……忙しいんだって』


『そりゃ。寂しいわね~。いつ会えるのよ。』

起き上がって私もお菓子をつまむ

『土曜日かな。野球のミーティングで。』


『ふーん。じゃあ 泊まってくるの?』


『えっ?! いいの?』

私はソファーをスルッと降りて ママの隣に腰を下ろしてゆっくりとママの目を見る

『……泊まって…いいの?』


『京介さんところでしょ?たまにはいいんじゃない?毎週だとあんまりいい気はしないけど…』

『ありがとう!ママ!』


ママの手をとって握りしめる私。


『ハイハイ。
京介さん ちゃんとしてるじゃない。結婚が決まったわけでもないのに挨拶に来てくれたり。』


『……うん。』

ママたちに彼の気持ちがきちんと伝わったんだ。


『でも、1つだけ。1回しか言わないから。これだけは聞いて。』


私の手を握り返してまっすぐな目で


『泣くのは女よ。相手がどんなにいい人でも自分は自分で守りなさい。璃子が幸せになれる道を自分で探すのよ。璃子が選んだ道をパパとママはちゃんと見守るから。ねっ。』

ニコッといつも私を包み込んでくれてる世界一優しい笑顔


『……ママ。』


『明日 暇なんでしょ?久しぶりに買い物いこうか!』


『うん!冬物買わなきゃ。』





夜 京介さんとの電話でお泊まりのことを伝えるとすごく喜んでくれて。


土曜日まで我慢しなきゃ。

早く逢いたいなぁ

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