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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

松本視点

「行ったね…」

A「すごい勢いだったね…」

N「これでいいね…」

 勢いよく出て行った扉の方に向かって呟く俺を含めて三人。


(うん。あの二人はこれで、元に戻る…と思う…)


「じゃ、食事をテーブルに並べようかな」

(ここ(雅紀のベッドの上)にいつまでもいると、ニノに悪いもんな!)

 ベッドから立ち上がってキッチンに向かう俺。

A「早くない?」
 雅紀がついて来る。

(おいおい。ニノ一人にするのか?)


「何しに来た?」っと聞く前に、雅紀がキャビネットの引き出しを引き出していた。


(ああ、手伝ってくれるのかぁ)


「何もなかったらぁ♪直ぐ来るよ!」

A「そうだね。翔ちゃんって晩御飯命だもんね。」
 ビニール袋に入っている割り箸を束で持った雅紀が笑っている。

(まぁ、普通そう考えるよな)

「今日は飲みたい♪の方かもよ」

A「確かに♪リハ中も色々口に入れてたもんね。」


ブー
 来客のブザーがなる。


A「はいはい!」
 扉の方に行こうとする雅紀。


(翔さん達?

スンっ

 …な、わけないね)


「ああ。いいよ俺が出る!」

(雅紀が出ると、後々大変だ…)

A「え?なんで?」
 非常口のマークのような形で止まっている雅紀が首を傾げる。


「雅紀はニノの傍にいて♡」
 ニコッと笑って言う。

A「え!いいの?」
 パッと花が咲いたような笑顔になった雅紀。

(なんだよ。その笑顔。
 コンサートの時よりいい顔してるぞ!)

「その方が俺が動きやすいし」
 ポンと肩を叩いて扉の方に向かう俺。

(心疲れのニノの為にもね♪)


A「うん。じゃ、ニノちゃんの所で待ってる♪」

(なんだよ、そのニノちゃんって…素直になれって言ったら、デレデレかよ…)

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