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虹色の精霊に導かれて…

第8章 ハワイの夜 1泊目 ②

二宮視点

O「…昨日はごめんね。
  なんかさ…翔ちゃん居るのに、いない感じがして…」
 智さんが下を向きながら、ボソボソ言っている。


(正直、面と向かって謝罪されると、返答に困ります。

 それに、翔さんには、この事伝えてませんよ?

 説明しないと、また、変に勘ぐるよ?)

S「……」

(ほら、目が不安いっぱいで動いている…)

下を向いたままの智さんを見ているメンバー

(不安…わかります。でも……)

「…ここに居るよ。みんな居る…ね…」

(顔あげて…)

O「うん。」

 顔を上げてくれた。
 まだ、不安そうな目をしている。
 口が小さく『ごめん』動く。

{弱くてごめん…だそうだ…}

「それで、いいんです。私は、大丈夫ですよ」


(翔さんの“彼女事”は、あなたに取って一番堪えることでしょ?


“彼女”に取られるのが怖いんだよね。

 でも、翔さんはちゃんと帰ってきた。ここに居る。


 この、幸せな時間が続く為には、離れなければいけない時間がある。


 信じましょう。
どんなに離れていても、心がつながっている事を…)



O「あと、相葉ちゃん…」


A「え!俺にも?」
 ビクッと大きく肩を揺らすマー君。


O「うん。ずっと気になってたんだ」
 智さんがマー君の所まで歩いて行く。


O「おいら。相葉ちゃんの事『好き』だよ」
 智さんがマー君を抱きしめる。

 マー君は抱きしめられてびっくりしたのか、両手の指がワラワラしている。


O「一緒にハワイに来れてよかった!」
 智さんの本当の声

 ワラワラしていたマー君の手は勢いよく智さんの背中に回る。


A「おぉちゃん!!」
 押し殺していた感情が爆発したかのように、強く強く抱きしめているマー君。


(良かったねマー君。智さんの声を聞きて…)

沈みそうになった時の事を思い出して、本当の意味で心が軽くなる。

潤くんと目があう。

 潤くんの口が『よかったね』と動いた。

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