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虹色の精霊に導かれて…

第11章 ここは聖地≪クカニロコ≫

櫻井視点(聖地を歩いている方)

「『クカニロコ』ですよね」

チーフ「そう。精霊が住む聖地『クカニロコ』だ」

N「はい!ここで何するんですか?」
 手を上げて質問するニノ。

チーフ「この奥に一番大きな聖跡がある。
  そこに行き。15年間の守護のお礼と新たな導きを貰ってくるように」
 見えている木の間の方を指さすチーフ。

A「チーフは来ないの?」
 相葉くんが首を傾げながら聞く。

チーフ「行かない。いけない…
  この先は王族に属さない者は入れない聖域…」
 口ごもるチーフ


(聖域…桔梗で行けって事かぁ…)

 何の言葉が出なかった。
どんどんチーフの顔が…ちいふでもなくなる…


M「俺たち王族じゃないし、日本人だよ?いいの?」
 松潤が正論の質問を“ぶっち”に向けている。


(きっと、答えはチーフの答えを言うだろう…)

チーフ「大丈夫だ。ちゃんと許可を貰っている…」

(ほら…許可ってどうやってだよ…)


N「じゃ、さっさと行きましょ?」
 ニノがなにかに気づいて、俺の背中をおす。


チーフ「場所はいけばわかる…」

A「はーい!」
M「いってきます」

 相葉くんと松潤がどんどん先に進んでいく。


N「ほら、大野さん行きますよ…」
 ニノが智くんを押しながら進む。

O「う、うん…」
 チラチラこちらを見る智くん。


俺は重い足を動かし、歩き出した。


前を歩いているみんなの服装から正装に変わっていく。


(ここからが、本当の聖地だな)

俺の力がざわつく。

ぶっちが気になって確認すると、頭を深々と下げていた。


(それ…すんなよ…

 嫌なんだ、
 俺を…俺として頭を下げられていない

 みんな…この『花』に頭を下げているんだ)


  Welcome
 咲いている花が歌うように声をかけられる。

俺が手を軽く降ると花たちは嬉しそうに揺れる。


(俺にとっては、普通の事…)

前を歩く四人は“話しかける花”なんて、見ていない。


(あの…四人は…たぶん、異常な事…

 『花』ってなんだろう…)


{王子?}
 桔梗が心配そうな声で肩に乗る。

≪一人になるまで、声をかけるな≫
低い声で、命令すると、桔梗の気配が消えた。


(ごめんな…八つ当たりして…)

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