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虹色の精霊に導かれて…

第12章 天然と小悪魔達♪

松本視点

衝撃的な光景が見えた。

(おい!何してるんだよ!!)
心の中で叫んでから、三人の方に近づく。


「なぜに?両手に花状態なわけ?」
心のザワザワを抑えるため、言葉を選ぶ。


N「いいでしょうぉ♪」
 ニノがワザと見せびらかすように、マーと翔さんを自分の方に惹き寄せる。


S「おっと」
A「おっとと」
 バランスを取るため、二人がニノを抱き締めるような形になる。


「ア゛」
 声が口から出る、でも体は動けない。


N「羨ましいでしょぉ♪」
 二人に抱きしめられて、嬉しそうなニノ。


「そ、そんなことないよ」
 目いっぱい強がった。

(だって…“される”より、したい!)


N「ふ~ん…」
 追い討ちをかけるように、翔くんの首もとに顔を近づけていく。


(バカか!大野さんもいるんだぞ!!)
体を無理やり動かして、ニノと翔くんを離そうとする。


N「そんなに…俺とぉ?手を繋ぎたいの?」
 ニノが俺の顔を見てニヤッと笑う。


A「手?俺の手開いてるよ?」
 空いた手をヒラヒラさせる雅紀。


「そうじゃなくて…(俺は…)」


A「潤ちゃん!こっち…おいでよ♪」
 雅紀がニコッと笑って、手招きする。


「あー(ガキ扱いされた!くそ!)やりづれー」


O「じゃ!みんなで」
 勢い良く立ち上がったリーダーが叫ぶ。

(いつの間に!ここに来たの?)



O「手を繋いでいこう!!」
 リーダーが当然翔さんの手を繋ぐ。


(カズのヤツが、翔くんの手を握っていたから…)

もう片方の手を取るワケにいかなかった。

(やっぱり、リーダーと繋ぎたいだろうし…繋いでほしいし…)


A「いいね!潤ちゃんは俺と繋いで!!」
 雅紀が俺の腕を強引に掴む。


「なぜ?俺がお前と…」
 俺の質問は誰にも届かず空を舞う。


 リーダーがジーッと俺を見ている。


「…はいはい」
 仕方なく雅紀と手を繋ぐ。


O「よーし!」

A「さぁー!」

O&A「レッツゴー♡」


S「オーー」
 翔さんがそのテンションに合わせて声を上げた。


 テンションの高い人に引っ張られうような形で、俺は歩きだした。

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