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虹色の精霊に導かれて…

第3章 出発点への道

相葉視点

空港の通用口から、大ちゃんが出てきた時、涙が出るくらいうれしかった。

(よかった!ホントよかった…ハワイで 五人で!コンサートできる)

なんの迷いもなく真っ直ぐ車に近づいてくる大ちゃん。


N「手ぶらで来ましたね…」
 カズがそっと肩を触って、ドアの取っ手の方に移動する。


(大ちゃんの荷物は俺たちの乗った飛行機で持ってきている。だから、身軽だよね…)

飛行機の中で、ずっと…
(コンサートどうなるの…かなぁー五人じゃなきゃ、ダメなのに…)
と考えながら、スタッフさんたちとの談笑。

どんよりした気持ちを無理に明るくするのは、もう慣れた。

ちゃんと笑っていたか、心配…だけど…

 出発時間までニノが色々作戦を考えてくれた。

もし、何か言われたら…『少し、緊張してるかなぁ(笑)』と言えと言われた。

(よかった。一人だったら立ち止ってたかも…)



N「やっと来ましたね…早くどうぞ…」
 ニノが車のスライドを少し開けて声を掛ける。

 大ちゃんは無言で中に入ってきた。


(どうしよう。なんて声掛けよう…)
「一人で大丈夫だった?」
 恐る恐る声を掛けてみた。


O「ぅん…大丈夫…」
 小さく返事をした大ちゃん。


(よかった…返事してくれた…もう、泣きそう…)

 ホッとして涙が出そう

M「煮詰まってるの?」
 松潤も心配してる。

O「うん…」
 下を向く大ちゃん。

(『昨日は、ごめんね…』って言いたい…
 でも、策士二宮から作戦命令が出てる…)


N「潤くんも翔さんも個人の仕事が控えている。
  落ち着くまでは『話さない』『触れない』
  話して大丈夫な時はちゃんと、知らせるから、
  まーくんは黙ってて…」

(ごめんね。松潤…何も言えないよ…)


M「じゃ、絵の事は置いといて!コンサートに集中しよう!!良いもの出来そうなんだ!」
 松潤が、笑顔で言う。

N「手ごたえを感じてるんですね?」


M「うん!すごく!下見した時から、イメージ沸きまくり!!」
 松潤が輝いている。

 カズが嬉しそうな目で松潤を見ている。

(カズは本当にみんなの事、ちゃんと…見てるんだなぁ)

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