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大野視点

ニノの部屋の扉がバタンと閉まった。


　相葉ちゃんが大きく息を吐いて俺の肩から滑り落ちそうになる。

（わぁ！）
相葉ちゃんの支え直す。


「大丈夫か？」

　顔を上げた相葉ちゃんは青ざめている。

（じゃ…ねーな）
相葉ちゃんの背中を摩る。


（こっちは　こっちで　やばいなぁ）


Ｍ「ねー　一度部屋に戻ろう？」
　松潤が心配そうに声を掛ける。


「そうだなぁ…」
（ここに居ても埒が開かないし…）


Ａ「…ぅん」
　相葉くんが小さく首を振った。



Ｍ「ほら　ここに居ても　俺たちは部屋に入れてもらえないよぉ？」
　松潤が相葉ちゃんの肩を触る。


　相葉ちゃんがキッと松潤を睨みつけた。


（わぁ　珍しい…）

　相葉ちゃんはすぐに、顔を伏せ俺から離れようと体をフラフラさせながら、ニノの部屋の扉の横に座り込んだ。


Ｍ「相葉くん。そんな所に座っちゃダメだよ」
　相葉ちゃんの肩を揺する松潤。


Ａ「いい　俺　ここに居たい」
　首を振って　体育座りして顔を隠した相葉ちゃん。

座り込んだ相葉ちゃんは松潤の移動指示でもガンとして動こうとしない。


（これは　よくないなぁ　ここから　離れないと…）
ポケットから携帯を出して、チーフに電話を掛ける。



「あ、チーフ？」
コールなしで、通話が繋がる。

　　　『そうだ。Dr.に会えたか？』


「うん　雅紀がさ…」
座り込んで動かなくなった相葉ちゃんを見ながら状況を説明しようとした。

　　　『フリーズしてるか？』

「うん（見えてるの？じゃ　説明いらないね…）ラウンジのバー行ってもいい？」

　　　『ラウンジ？相葉と二人か？』


「おいらと松潤」（大丈夫だよね）
聞き耳を立てている松潤を見る。


『一緒に行くよ』とばかりに頷いてくれた。


　　　『行っていいぞ。開いている誰かを付けよう』


「うん」

　　　『ニノ…二宮は、大丈夫か？』

「ニノには翔くんがついてる…」

　　　『翔がついているなら　大丈夫だ…』

「うん」

　　　『相葉と松本を頼んだぞ』

「わかった」
電話を切る。