煩悩ラプソディ
第40章 寝ても覚めても首ったけ/AN
「ね…奥まで入るようにもっと濡らして」
言いながら立ち膝で近付いてにのを見下ろすと。
サアっと耳を赤く染めてゆっくりと起き上がった。
同じように立ち膝になったにのが液を纏った指を俺のに絡める。
久し振りのにのの手の平の感触。
柔らかくて俺の好きなところを熟知してるその指先。
「んっ、あぁ…いい、」
「…ね、相葉くん」
「…うん?」
「キスしたい…」
手元に視線を落としていたら掠れた声で呼ばれて。
顔を上げたと同時に下から唇を掬われた。
クチュクチュと手元から聞こえる音と、夢中で合わせてくる唇から漏れる喘ぎ声。
それから無意識に揺れてくっついてくるヤラシイ腰とか全部。
全身で俺を欲しがっているにのに俺もそろそろ我慢の限界かも。
引き寄せていた腰、腹にくっつくにのの先っぽからも我慢できないって合図が滴ってる。
「はぁっ、にの…挿れよっか…」
「うん、シて…」
そのまま腰を下ろして胡座を組むと、跨った太ももを震わせながらそろそろと腰を落としてきて。
お互い待ち侘びた同士、すんなりと挿入されたソコの余りの良さに息が詰まりそうになる。
「くっ、あぁ…やっば…ナカすっげぇあったかい…」
「ん…じゃあもうちょっとこうしてればいいじゃん…」
耳元でそう呟いたにのは、ぺたんと膝を曲げて奥まで挿入を許したままで。
微塵も動かずににのの体重ごとナカの温かさと締め付けを存分に感じる。
「あぁ…にのんナカちょー気持ちいっ…」
「俺もっ…」
ギュっと抱き締め合って少し高い位置にあるにのの顔を見上げた。
熱に浮かされたようにとろとろのこんな表情は誰にも見せらんない。
「くふ…いい顔」
「…なによ」
「ねぇにの…」
緩まった頰のままそっと目を閉じたら。
首に巻き付けられた腕が身動ぎ、ふわりと髪を撫でられながら柔らかい唇が降りてきた。
エッチの時はこうして素直にキスをくれる。
しかもさっきみたいににのから強請ってきたりもするんだから。
それに。
動かないでひたすら唇を求め合っていると次第に揺れてくる腰。
こういう反応がもっと俺を煽るんだよ。
だから存分に応えてあげんの。
俺もだよって。
俺も早くお前と気持ち良くなりたいんだよって。