煩悩ラプソディ
第40章 寝ても覚めても首ったけ/AN
ぐったりと覆い被さったまま未だ熱くうねるナカの余韻に浸りつつ。
下のにのも背中に腕を回したまま微動だにしなくて。
呼吸が落ち着いてきた頃にゆっくりと上半身を起こせば。
汗で張り付いた前髪は乱れて、赤く染めたうるうるの瞳で俺を見るにのと目が合った。
「…ちょー気持ち良かったね」
「ん…」
つい満面の笑顔で見下ろしたらポタリと汗がにのの頬に落ちて。
ぴくんと片目を瞑って笑うその仕草にきゅんとしてまた元気を取り戻しかけたけど。
にのは明日も早いんだった。
さすがにもう一回はやめとこう。
「抜くよ…んっ、」
「あっ…」
ズルっとゆっくりナカから引き抜くと溜まっていた欲の量がハンパじゃなくて。
赤く熟れた後ろからとろりと白い液体が流れ出たのを見て、思わずごくりと息を呑んでしまった。
いつもは風呂場で一緒に流しっこするけど。
何だか今日はこのままくっついてたい気分。
「にのちゃん、おいで」
「…なに急に」
「いいからこっち」
向き合って横たわり、されるがままのにのの左脚を開かせて。
滑つくソコにそっと指を差し入れた。
「んっ…ふふっ、なに、あっ…」
「きれいにしよ、ここで」
容易く入る2本の指で奥に注ぎ込んだ欲を掻き出す。
こぷこぷと卑猥な音を立てて流れ出てくる感触。
俺の腰に脚を巻き付けたにのは目を伏せて恥ずかしさを隠しているみたい。
「にの…」
そんな可愛らしい仕草にまたも暴発しそうになるのを堪え、指を動かしつつ軽く尖らせた唇に俺のを重ねた。
「んぅ…」
「はっ…」
掻き出しながらキスするのって初めてかも。
…ヤバい、なんかすっげぇ興奮する。
「っ、はぁっ…ね、にの…」
「…やんねぇよ?」
「…え?」
「もう今日は無理。眠いし」
さっきまでの可愛らしい反応はどこへやら。
きっぱりとそう言い切られた後、のろのろと起き上がったにのは先に浴室へと向かって行き。
「…そんなん分かってるわ!」
一人取り残された俺はにのの香りが残る枕を叩きつけてベッドから飛び降りた。
また明日からしばらく禁欲生活が始まる。
でもいつだって誘ってくるのはにのの方なんだから。
…明日どんな顔で帰ってくるか楽しみ。
end