例えばこんな日常
第19章 ピンクのカウボーイ/AN
何もしていないのに今か今かと待ち侘びたような俺のを見て、にのがまたはぁっと息を溢した。
それはさっきの呆れた溜息なんかじゃなくて、期待に満ちた熱い吐息。
仰向けに横たわった俺に跨り立て膝をついて、妖しく光る俺のに可愛い指が触れた。
脚を上げたことで裾が押し上げられ、そこから覗くにののもてらてらと密を纏っていて。
「…いい?」
「ん、いいよ」
にのから合図が出たのに合わせて俺もにのの中に入ろうと昂りを増す。
くちゅ、と入口に先端が入れば、にのが項垂れて吐息を溢した。
「んっ…あぁっ…」
ぐりぐりっと捻じ込みながら腰を沈めたにのは、まだ俯いていて。
俺も下から迎えるように腰を揺らすと、すぐに根元まで飲み込まれていった。
熱く纏わりつくにのの中。
いつだって俺を虜にするこの快感に顔を歪ませれば、ふっと顔を上げたにのと目が合って。
熱に浮かされたような潤んだ瞳。
上気した頬は、相変わらずパーカーのピンクと同色で。
中途半端に乱れた襟元も、俺の腹に置いた萌え袖の両手も。
広がった裾から伸びる後ろに折り曲げた真っ白い脚も。
全てがいつもにプラスされた興奮材料。
「…ちょーいい眺め」
「…っ、ん…」
「スイッチは?スイッチ入れて」
「っ、バカじゃねぇのっ…」
「おら」
「ぁんっ、も…」
「ねぇ、動いてみて」
くいっと下から突けばすぐに大人しくなったにの。
全てを咥え込んだソコがずくずくと疼いているのは、どうしたって誤魔化せないみたい。
すると俺の腹に手を置いたままゆっくりと前後運動を始めて。
その動きがやけに淫らで、パーカー一枚着てるだけでこんなにもエロく映るものなのかと驚きを隠せない。
ゆるゆると前後に動きつつ、にのの虚ろな瞳が俺を見下ろす。
この状態じゃ決定的な刺激が与えられないんだろう。
探るように動かすにのの腰つきは十分唆られるけど、もっと乱れたにのが見たいから。