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貴方に溺れて~眼鏡をかけたドS秘書~

第9章 Secret SweetTime8 ~最後の時間後編~

その夜はカイトの腕に抱かれて眠った。





翌朝

私はカイトよりもひと足先に目が覚めた。

いよいよ今日はこの家を出る日。カイトを起こさない様に身支度をする。

カイトが西條家に来て秘書になってくれてからは本当にいろんな事があった。

パパもそうだけれど、カイトにして貰うばっかりだった。

せめて最後くらいは何かしたい。私は1階に降り、キッチンに立った。

どじな私を見かねてカイトは一度も私をキッチンには立たせなかった。

でも今回は頑張ってカイトの大好きなオムレツを作った。

手紙と一緒にラップをかけてテーブルの上に置く。





     カイトへ

こんな形で貴方の元を去る事を許してください。

カイトは本当に西條家の為に、パパと私の為に尽くしてくれました。感謝しています。

貴方とパパと3人で暮らした日々は私にはかけがえのない財産です。

途中で社長職を放り出してしまう事許してください。

次の社長はカイトが決めてください。貴方がこの人と思う人を。

もうこれ以上貴方を縛る事は出来ません。どうかカイトの笑顔がずっとこの先も続くように祈っています。お元気で。




私は荷物を持ち、西條家を後にした。

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