テキストサイズ

秘密

第15章 頼

※大野side

とりあえずルナを俺らの楽屋に連れて来た

翔ちゃんがそっとルナをソファに座らせた

櫻「大丈夫…?…じゃないか。ごめんねもっと早く気付けなくて…もっと早く会いに来なくて…」

「ルナはもう大丈夫だよ。助けてくれてありがとう。ありがとう…」

大丈夫と言いながらもその肩は震えていて
手も足も恐怖から逃れたはずなのに

何かがおかしい
言っていることと体が逆のような
安心した顔をしない
いつも顔に出るのに今は違う気がした
でももし言葉が嘘を言っているなら?

俺はルナと目線を合わせて
「どうかした?」って肩に手をかけると

ルナは思いっきり目をつぶった
何かに耐えるような


あの人にもこうされたのかな
男の人怖くなっちゃったのかな
それはそれで無理はない
自分では想像していなかった人に殴られたんだ

「ルナ、俺らはあいつと違うよ。こんな酷いことしない。絶対しない。逆に俺らはルナを守りたいんだ。…ね?」

ルナは恐る恐る目を開けると
「痛かった…怖かった……1回目にあの部屋に連れて行かされた時、嵐がドアの前通ってて、助けてって言ったのに…ルナ捨てられたと思った…もう来てくれないって」「収録行くの怖かった…あの人に会わなきゃいけないって、思っただけで辛かった。家に帰ってお風呂に入る時に、鏡に映る自分の体に、どんどん痣が増えていくのが怖くて…あの人のこと考えただけで震え止まらなくて、どうしていいかわからなくて………」


これまでのこと
ルナは目に涙を溜めながら俺に訴えるように話してくる
これでいい
これで。
【大丈夫】の一言よりも安心する
ちゃんと頼ってくれてるって思える
ついでにその涙も流して欲しい
俺が全部受け止めるから

「それでいいんだよ」

「え?」

「もっともっと頼って?自分のココに溜め込まないで俺らに全部話して?もう自分1人で抱え込まないって約束して?」

「うん…ありがとう」

そう言って流れた涙
俺は思わず舐めてしまった




「ルナから流れる涙も全部受け止めるよ。」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ