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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第2章 リナリア

Jun side

翔くんへの気持ちに気付いたのは
嵐が結成されてすぐくらい

でも伝えるつもりなんてなくて

なんとかずっと隠し続けてきたのに
自分の中だけに抑えていたのに

最近気持ちが溢れ出てきそうになる

俺以外の誰かと楽しそうにしてるのを見ると
心の奥底から黒く澱んだ何かが湧き上がってきて
抑えきれなくなりそうになる

メンバーと楽しそうに笑っているのを
見ているのすらも辛くて

メンバーは大切な仲間なのに

こんなの間違ってる

頭では分かるのに
感情が理解してくれなくて

翔くんのトクベツになりたい


潤「……はぁ…」

無意識にため息が零れて

視界に入れたくないモノを
遮るために楽屋のテーブルに伏せた

雅紀って呼ぶ翔くんの声
翔ちゃんって呼ぶ相葉さんの声が
顔を伏せていても耳に入ってくる

楽しそうに盛り上がるソコに
入っていける隙はドコにもなくて

その笑顔を俺にも向けて欲しくて
出来ることなら独り占めしてしまいたくて

でも翔くんはみんなに優しくて

負の感情に満たされて苦しくなってくる


それだけは駄目だとずっと思っていたのに
伝えなくても苦しくて
伝えても苦しいかもしれなくて

それならいっそのこと気持ちを吐き出してしまいたくなる





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