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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第3章 コチョウラン

Jun side

「もう少し笑えるー?」

リズムよく光るフラッシュと
それに合わせて飛んでくるカメラマンの声

少し離れた場所から聞こえるメンバーの声

近くのカメラマンよりも
遠くの翔くんの声が近くに聞こえて集中が途切れる

潤「はい…」

そう言って笑顔を作ろうとした時
視界の端っこに
相葉さんに抱きつく翔くんがうつって

作りかけの笑顔が自分でも分かる程に引きつった

相葉さんに背中をトントンと
あやすように叩かれて
されるがままにしてる翔くん

心の中が黒く染まっていく

「松本君?」

カメラマンに呼び掛けられて

潤「あっ…すいません」

引きつる頬をなんとか戻して
カメラ目線で微笑んだ


潤「…はぁぁ……」

楽屋に戻って深く息を吐きながら
ソファに沈んだ俺の隣も沈んで
誰かの腕が肩に回った

雅「松潤もなんか悩んでるの?
さっき翔ちゃんもため息ついててさー
幸せ,逃げるよ?」

相葉さんの口から翔くんの話なんか聞きたくない

でもそんな黒いモノを
ぶつけるわけにもいかなくて

無言で回された腕を外せば

雅「そんな怖い顔してどーしたの?」

今度は顔を覗きこまれた

今相葉さんと話せば
八つ当たりの理不尽な怒りを
吐き出してしまいそうで

潤「…なんでもない」

それだけ言ってその場を離れた



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