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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第32章 ルビー

kazunari side

躰をソファに押さえ付けられて
智の舌が耳朶を舐め取って

和「ぁ,ゃっ…ちょ…耳はやめてよ…」

肩を抱き寄せられて不意打ちを食らったから
なんだか恥ずかしくなる

智の躰を押し返そうと腕に力を込めるけど
躰に力が入らなくて,押さえ込まれるように対峙した

和「な…なに?」

ジッと見つめられるとドキドキして
つい,視線をそらして彷徨わせてしまう

智「松潤とはあんなに嬉しそうに見つめ合ってたのに…」

俯いた顔を顎に指を当てて
グイッと持ち上げられた

反対の手は俺の顔の横のソファに
トンと置かれる

目の前の整った顔が近づいてくる

…心臓もたない…

思わずぎゅっと瞼を閉じると
綺麗な声が上から降ってきた

智「なんだっけ…?耳朶触って…」

言いながら再び耳朶を舌が這う

和「あっ…ん…」

智「で?鼻?…眉…?」

言葉にする場所を触れるのは
指ではなくて智の温かい唇だった

和「ん…ぁっ…違う…」

恥ずかしくて顔が熱い…

逃れたくても力が入らないから
蕩けるように躰がソファに沈んでいく

和「ねぇ,も…ゲームしないから…どいて…」

力が入らない代わりに
照れ隠しで強い口調になった

目だけで睨んでみるけど
智はふっと余裕そうに笑う

悔しい…

和「ちゃんと座りたいんだけ……ど……」

文句を言いかけると
ニヤリと笑った智が
唇に人差し指を当てて
それを俺の唇にそっと押し当てた

智「ちょっと…黙って…」

まっすぐな瞳と視線が絡んで…
今度は目を逸らすことが出来なかった

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