テキストサイズ

センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第34章 ランドスケープアゲート

Satoshi side

口の中に放たれた熱を飲み込んで
呼吸の整わないかずを腕の中に抱き締める

智「大丈夫?」

和「はぁっ…無理…」

抗議の視線は
その意味だけじゃないことを知ってるから

智「可愛かったよ…?」

耳元で囁いて耳朶をペロリと舐めると

和「ぁ…バカっ…」

躰が揺れて舌を這わせた耳朶が赤くなった


手を離すと力が入らなくて
ふらつく躰を支えながら
手早く泡立てたボディソープで躰を洗って

少し冷えてきたかずの躰を
熱い湯船の中に降ろした

俺も躰を洗ってから
かずの躰を抱き締めるようにして湯船に沈んで

その温もりにふぅっと躰の力を抜くと

智「腹減ったなあ…」

途端に空腹を感じた

和「朝も昼も食ってないもんね」

…そう言われるとそうだな…

まあでも…

智「昼はかずのこと食べたけどね?」

ふふっと笑いながら言うと

和「ばかじゃないの?」

そんなんで腹満たされないでしょって言いながら
俯けた頬がまた赤く染まっていくから

智「夜は一緒にすき焼き食べようね」

その頬にちゅっとキスをした


智「そろそろあがろうか」

先に湯船から出て躰を屈めると

温まって余計に力の入ってない腕が
素直に首に巻きついてくるから

そのままゆっくり抱き上げて風呂場を出た

ストーリーメニュー

TOPTOPへ