過激BL短編集
第16章 甘えたい彼氏
「ねぇおきて…ねぇってば…」
俺は恋人の悠太を起こそうとしている。
何故かというと、寝れなくて寂しいから。
「悠太くん?おきてーー。聞こえてるんでしょ?寝れないの…構って…」
部屋は真っ暗で悠太が起きているかどうか判断できない。
「この俺が起こしてるのに起きないなんて…。ねぇゆーうーたーくん?くすぐっちゃうよ?」
俺がそっと脇腹に手をやったところで手首を掴まれた。
「馬鹿。俺疲れてんの」
刺々しい言い方で言われて、俺は少し傷ついた。
「ひど…恋人が寝られなくて困ってるのにそんな態度でいいの?嫌いになるよ?」
「なれるなら嫌いになってみろ」
鼻で笑うように悠太が言う。
「あーもう嫌い。悠太のことなんて好きじゃなくなった」