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にじいろ。

第5章 傷痕と嫉妬の狭間で。

乱れた俺の髪を手櫛で整えてくれる
まーくんの大きな手は
いつだって心地良い


雅紀「かず」

和也「ん?」

雅紀「…」

まーくんは何も言わない



賢者タイムですか?(笑)



雅紀「…大丈夫?」

和也「何が?」

雅紀「…」


まーくんの瞳が
なんだか寂しそうで。




雅紀「こんなことして。
嫌な事思い出したりしない?」




しないよ。

俺、幸せだよ?




雅紀「無理しないで?」

和也「してないよ」



ほら、またそーやって
自分を悪者にしようとする

強要されたんじゃない
俺がそうしたかったんだよ?



和也「嬉しかった」

雅紀「…え?」

和也「初めて人に愛されて
初めて人を愛したよ」



雅紀「俺も、初めて」

和也「知ってる」



俺を抱きしめる腕が
ギュッとキツくなる





雅紀「ずっと一緒に居ような…






愛してるよ、かず」

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