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にじいろ。

第11章 天使と悪魔の Gimmick Game。

会場の中は人の気に溢れていて
人間酔いしそうで
俺達はステージにほど近い壁際を陣取った


一組目のバンドはロカビリーで
ウッドベースの華麗なパフォーマンスに
ヒナがうっとりしていた

二組目は女性ボーカルのバンドで
ポップな感じ。
その可愛らしさに潤の眼光が光ったようにも思えた



もうすぐ18時か…

二組目の一曲目が終わっても
かずの姿がどこにもなくて

雅紀「かずに電話してくるよ」

潤にそう伝えて俺は会場の外に出た



ー プルルルル プルルルル プルルルル ー


『只今おかけになった電話番号は電波の届かないところにあるか…』


フーッと溜息をついて
かずのLINEを開いた


『今、何処?』


直ぐに返信が来た


『会場の近くにいるよ』

『じゃあ入口で待ってるよ』

『少し時間過ぎるかもしれないから先入ってて』

『そっか。わかった』



やり取りを終えて
もう一度会場に入った

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