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にじいろ。

第12章 慟哭。

〜 潤Side 〜



潤「翔くん?聞いてる?」


翔「え?あぁ…ごめん」


雅紀「大ちゃんのことでも考えてた?」


翔「ははっ…まぁ…そう、かな」



いつものファミレス。
翔くんが塾に行くまでの時間
俺達は久々にドリンクバーで話していた


和也「会えてないの?智くんと」

翔「うん、まぁ…」



智くんは最近仕事の他にバイトを始めたらしくて
ここの所全くと言っていいほど会えてないらしくて。


潤「バイトって、どこで何やってんの?」

翔「それがさ、教えてくれないんだよね
いつもはぐらかされちゃって」

雅紀「まさか怪しいバイトじゃないだろうね?」

和也「智くんに限ってそれはないんじゃない?」



翔くんの顔が曇って行く

さっきまでだってさ
無理して笑ってんの、気付いてたんだよ?


今まで翔くんに沢山救われてきたのに
俺は翔くんに何もしてやれない
それが歯痒くて
悔しくてたまらなかった

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