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にじいろ。

第2章 動き始めた運命の歯車。

雅紀「ところで母ちゃん
聞きたいことが山積みなんだけど?」

俺はまだ変わらぬ体勢のままで
母ちゃんに訪ねた


母「かずくんと会えて嬉しいでしょ?」

雅紀「そりゃ、嬉しいけど、
いきなりどしたの?」



洗い物を終えた母ちゃんが
ふぅっ、と溜息をついた



母「雅紀に相談もなしに決めちゃって申し訳なかったんだけど、



かずくんのこと引き取ったの」





引き取った?



母「昔、おばあちゃんちで一緒に暮らしてたでしょ?」

雅紀「うん、」

母「かずくんの母親…つまり、母さんの妹は
かずくんを産んですぐに亡くなったの。
父親は、父親らしいこともしないで
かずくんのことは殆どおばあちゃんに任せきりでね」


雅紀「…それで?」


母「雅紀が2歳の時に、母さん、お父さんと離婚して
実家に戻って…

母さん達が戻ったのを知って
かずくんの父親は行方不明になってね」

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