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にじいろ。

第17章 君が嘘をついた。

〜 智Side 〜



んー…

あれ…?翔くん居ない…?



朝、目が覚めるとベッドの上には俺一人で。
眠たい目を擦りながら
リビングへと続くドアを開けた



智「翔くんおはよー」


翔「おはよう、智くん。目ぇ覚めた?」

智「うん。勉強してるの?」

翔「朝の方が捗るからね」


横に座って教科書を覗くと
呪文のような数式が並んでいて。
小4で割り算が出来なくて泣いた俺にはチンプンカンプンで

智「うわ、全っ然わかんねー」

心の声が漏れちゃって
翔くんは苦笑いしてた



智「シャワー浴びて来る?
その間に朝飯作っとくよ」

翔「じゃあお言葉に甘えようかな」


教科書をパタンと閉じて
3泊4日位は出来るんじゃないかって程
大荷物になってるお泊りセットから着替えを取り出し
翔くんはバスルームに向かった

その背中を見届けると
凝りもせずおもむろに教科書をパラパラとめくってみる



何度見ても
わかんねぇーもんはわかんねぇーや。

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