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にじいろ。

第21章 君に届け。

かずの歌声に
歩みを止めて聞き入る人もいて
あぁ、やっぱり歌って人の心に響くんだって
改めて思った。




♪思い切りふんづけた ペダルはまるで
 空を飛べそうなくらい 勢いをつけてまわっ
 た
 うしろに乗せた君の まわした腕が
 ぼくのこといつもより 強く抱きしめた気が
 した

 あの日の風の色は 思い出せるけれど
 あの時のユメと日々は ずっとくすんだまま

 明日を眩しいくらいに うまく描こうとして
 ぼくらはキレイな色をぬりすぎたみたい…
 ちょっとカッコ悪いことも こわれたユメの
 色も
 パレットに広げ もう一度明日を描こう
 

 〜♪  〜♪


 悲しいページなんて なかったことにしよう
 として
 ぼくらはいくつも色をかさねてしまった…
 きっとぬりすぎた色って 白に戻れないけど
 それでいい 新しい色で明日を描こう

 明日を眩しいくらいに うまく描こうとして
 ぼくらはキレイな色をぬりすぎたみたい…
 ちょっとカッコ悪いことも こわれたユメの
 色も
 パレットに広げ もう一度明日を描こう

 きっとぬりすぎた色って 白に戻れないけど
 それでいい 新しい色で明日を描こう…♪



仕事帰りのサラリーマンのおじさんが
ふと立ち止まって歌を聞いていた。


ギターケースの中に千円札を入れて
ふわりと笑って
そして駅へと歩いていった。

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