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にじいろ。

第23章 にじいろ花火。

〜 智Side 〜



年越しは5人で
2日はねーちゃんち家族と
3日は翔くんと二人きりで正月を過ごした。

そして、仕事始めの今日
事務所に着くなり、所長に呼ばれた。


所長「大野!おめでとう!」

智「えっ…なんすか?」


所長「お前の写真!特別賞取ったぞ!」


智「ま、マジっすか?!」



夏に撮った、5人で花火をしてる写真。
みんなの顔が写ってるから
了承を得て写真コンテストに応募した。


俺が…特別賞……。



所長「お前なぁ、アシスタントが特別賞取るなんて異例だぞ?もっと喜べって!」


智「喜んでます、喜んでますって!
いやっ…びっくりしすぎちゃって…」

所長「二日後に表彰式だからな?
いやぁ、めでたい、めでたい!」



なんだか実感が沸かない。
だけど俺
本当に賞取ったんだ…


そうだ
みんなに報告しなきゃ。



このことを一番に伝えたい人
それはやっぱり翔くんで
翔くんと悦びを分かち合いたくて
所長室を出てすぐに電話をかけた。



翔『もしもし?智く…』

智「翔くん!聞いて!
俺、俺ね、賞取ったよ!特別賞!取ったんだよ!」


翔『ホントに?! やったね、智くん!おめでとう!』

智「ありがとう…
俺、すっげー嬉しい…」

翔『これも全て智くんの実力だよ。
凄いよ、智くんは。』


智「違うよ、」


俺が写真をもっと頑張ろうって思えたのは、


智「翔くんのお陰だよ…」


翔くんが、俺の写真を好きだと言ってくれたから。
だから俺、この道に進む決心が出来たんだから。

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