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にじいろ。

第23章 にじいろ花火。

智「どうだった?初めてモデルやってみて」

翔「緊張したけど楽しかったよ。
まさかチェンジペガサスやらされるとは思わなかったけどね」


翔くんがふははと笑う。


智「写真出来たらプレゼントするからね?」


翔「え?
俺にくれるの?」


智くんのコレクションにするのかと思ってた、って翔くんは言ったけど
両方だよ?
俺なりの考えがあるんだ。


翔「明日から学校かぁ。
今年の冬はたくさん思い出できて楽しかったな。
夏も夏ですごく楽しかったけどね」

智「そうだね。
みんなで騒いだり
二人で過ごしたり
いっぱいしたもんね」



翔「帰りたくないな…」

翔くんが突然立ち止まった。


智「…翔くん?」


翔「ごめん!なんでもない!」


今のはナシ!気にしないで!って誤魔化して一人で歩き出すから
その手を握って引き止めた。




智「明日翔くん学校あるし、俺も仕事だから遅くまでは無理だけど…
夜まで一緒に居ようか。
帰り、送ってくから。」



翔「…いいの?」


智「だって俺がそうしたいから。」




オレンジの西日を背に
俺たちは歩きだした。



智「それ、何に使うの?」


翔くんの手には
ビニール袋に入れた、10本分のレインボーローズの花弁。


翔「だって捨てるのもったいないでしょ?
しばらく飾っときたいし。
ガラスの器に入れたら綺麗じゃない?」


ガラスの器もいいけどさ
もっとイイ活用方法、思い付いちゃった。

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