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にじいろ。

第26章 輝かしい未来へ。

Kaz『…へ?』


随分と間の抜けた声。
まさか俺が電話してくるなんて夢にも思わなかったろうね。


和也「だーかーらー。
二宮だってば。
Kazさんでしょ? Stormの。」

kaz『や、そうだけど…
って、マジで二宮?』


和也「そ! アンタと瓜二つの、二宮!」


なんだか自分で言っててこそばゆくなった。


kaz『久しぶりじゃん。
俺に連絡してくるなんて
どーゆー風の吹き回し?
つーか、元気にしてんのか?』



Kazの声が以前よりも柔らかい。
彼女との思い出の地、ロンドンに帰って
思うところがあったのかな、なんて考えてた。



和也「元気だよ。
斗真も相変わらず。」


Kaz『そうか。安心したわ。
雅紀とは? 上手くいってんの?』


和也「呼び捨てにすんなってば!
仲良くやってるよ。」


ネックレスのペンダントトップをギュッと握りしめた。



Kaz『へーぇ…
そりゃ、ごちそーさん(笑)

で? 俺に何か用なわけ?』


和也「あぁ、そのことなんだけどさ…」



俺は鼻で笑われるのを承知で
Kazに自分の意思を伝えた。

“将来、音楽で食っていきたい”
“その為に音楽留学も視野に入れてる”と。

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