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にじいろ。

第26章 輝かしい未来へ。

目が覚めると外はまだ薄暗くて。
隣りではまーくんがスヤスヤと寝息を立ててる。

枕の下に手を伸ばし
昨夜思わず隠したアレを取り出し
スウェットのポケットに入れてそっとベッドを降りた。



母「あら、土曜なのに随分早いのねぇ、かずくん」

和也「うん、喉乾いちゃって。」


リビングへ行くと
叔母さんが出勤の支度をしていて。


母「あったかいの淹れようか?」

和也「いや、こっちでいいや。」


俺は冷蔵庫から麦茶を取り出し
コップに注いだ。


和也「今日も早番なの?」

母「そうなのよ。最近一人辞めちゃってね。人が足らないんだって。」

和也「身体、無理しないでよ?」


叔母さんは『ありがとね。』って嬉しそうに微笑んで
仕事に出掛けた。




時計は6時を指してる。

向こうは…21時くらいか。
電話…かけてみよう。



ポケットから取り出した、厚紙のピックの化粧ケース。
この番号に電話するのは久しぶりだ。


和也「080…」



なんだか異様に緊張する。
繋がるかな…


5コール目が鳴り終えた時


『 Hi, 』


スマホの向こう側から
懐かしい声が聞こえた。







和也「もしもし、二宮だけど。
久しぶりだね、kaz 」

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