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にじいろ。

第29章 決意の朝に。

〜 潤Side 〜



『なぁ、斗真』

『んー?』



『お前さ、モデルやんない?』

『モデル?! なんの?!』


『俺…の?』

『え? 何、何、どーゆーこと?』

『いや…さ、俺、いつか親父の会社継ぐつもりだって言ったじゃん?』

『うん、』

『だから、経営の方にばっかり意識が行ってたんだけどさ
デザインの方、やってみたいかなって』

『アパレルでしょ? いいじゃん!
潤にはその才能あると思うよ?』



『それでさ、もし、もしもだよ?
俺がブランド立ち上げたら
斗真に専属のモデルやって欲しいなって思ってさ、』


『マジで…?』

『嫌か?』

『ぜんっぜん! 嫌じゃねーよ! 寧ろ…嬉しい…』

『お前可愛いな(笑)』

『ばっ…やめろって!可愛いとか言うなよっ!』




決めた。

見えてきたよ、10年後の、ビジョン。



自社ブランドの立ち上げ。
親の七光りじゃなくて
自分の力で。

やってやろーじゃん。
みてろよ、親父!
絶対追いついてやるからな!

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