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にじいろ。

第30章 虹色。

俺から切り出そうと思ってたことを
オーナーの方から言ってくれて。


和也「いいんですか…?」

オーナー「当たり前や!
このピアノのローンもまだ残ってんねんで!
ナルにはまだまだ稼いでもらわなな」


俺の為だけにわざわざ用意してくれた
白いグランドピアノ。
中古でごめんな、ってオーナーは言うけど
独学だった俺にレッスンまで付けてくれたんだ。
姿勢が悪いって怒られまくったけど
筋はいいって褒められた。

ずっとギターで弾いてきた曲ばかりだけど
何故か俺の曲は
ピアノアレンジすることによって
このミュージックバーに似合いの旋律を奏でるんだ


雅紀「ギターじゃないんだ、」

和也「ここではピアノだよ。俺にピアノのイメージ無い?」

雅紀「弾くとこみたことないから、そりゃ、無いよ」


Lily「聞かせてあげたら?いいですよね、オーナー」

オーナー「もちろん。その為に雅紀くん呼んだんだから」


え? そうだったの?


Lily「ほら、ナル」


和也「ええっ? あぁ、うん、」



Lily「雅紀くんに聞かせたい曲があるんでしょ?」






Lilyの奴、知ってたんだ…。

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