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0時の鐘が鳴る前に

第2章 100日間の恋人ごっこ

「なっこ!おはよう待ってたよ!」

翌朝教室に足を踏み入れた途端、クラスの女子に囲まれた。なっこは私のあだ名。

な、なにこれ…?

教室の入り口で10人弱に囲まれて、モテ期到来?なんて見当違いな事を思ってしまう。

「美奈ちゃんに聞いたよ!イケメンな彼氏いるんだって?!」
「もー、なんで早く教えてくれないのよ?」
「良かった、私の彼とも2人で遊んでたから、狙われてるのかと思ってた〜」

………!!広末さんのこと…?!


「ね、プリクラとかないの?見たいんだけど、なっこの彼氏!」

ああ…まずい。彼氏じゃないんだ…なんて、もう口が裂けても言えない。

この様子じゃ、もう相当噂が広がってるっぽい。
そりゃ恋愛相談室やってる人の彼氏とか、気になるよね。

「えっと…彼、写真とか苦手で。」

苦しい嘘をつく。どうしよう…

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