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0時の鐘が鳴る前に

第2章 100日間の恋人ごっこ

私は彼の仕事が終わるまで待つから、と言うと

「お幸せに♡」とか、「きゃー♡」とか、みんなは私を冷やかして帰って行った。

昨日と同じように1人で冷めかけたカフェラテを飲む。

…あぁ、私、本当に何をしているんだろう……。

二日連続で、広末さんの了承も得ずに勝手に彼氏として紹介して

その上完璧な演技までしてもらっちゃって、頭が上がらない。

別れたことにしちゃえばいいんだけど、こんなに騒がれたら暫くは別れたなんて言えない…

だって、失恋した人に恋の相談なんて、頼りないじゃない?

私は将来カウンセラーになる夢があるから、私を頼ってくれる人達を失いたくなかった。

凄い自分勝手なのは分かっているけど。

別れたなんて噂が広がったら、確実に私が振られたと思われる…だってあんな極上の男、滅多にいないよ?

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