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片思い

第3章 高校生

暑い夏が過ぎる頃、後輩たちが次の大会目指し動き始めているだろう。
体育館に目をやり、そんなことを思う。


何気なく体育館に足が向く。入り口から顔を覗かせ、懐かしい練習風景に安堵する。3年間見慣れた練習風景。やっぱバレー好きだったんだなと今さらながら思ってしまう。



「ふぅ〜」
と一息ついて帰ろうとした時、

「ため息ついてると幸せが逃げてくぞ。」


そんな声が聞こえた気がした。


いつものように笑みがこぼれる。もう何度となく思い出される言葉。今のはため息じゃないんだけどね…と。


その時、何かが髪に触れた。



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