
素晴らしき世界
第15章 それはやっぱりあなたでした
【大野side】
目を開けるとカーテンから光が射し、
眩しくて目を擦った。
「もう、朝か……」
ゆっくりと身体を起こす。
二宮さん、もう帰ってるかな?
寝室のドアを静かに開けると、
布団の膨らみが見えた。
ゆっくり近づくと、
吐息を立てて眠っていた。
寝ている間、
いつか見た夢をまた見ていた。
でも、以前とは少し違っていた。
二宮さんの姿が消えることがなかった。
『どこにも行かないで』
俺の願いに二宮さんは
最後まで答えてくれなかった。
夢の中でも二宮さんは、
俺の元から離れてしまった。
昨日と同じようにベッドの端に座って
寝顔を見つめる。
二宮さんの頬をそっと指でなぞる。
こんなに近くにいるのに、
どんどんと遠くなっていく気がした。
行かないで……
叫んだって二宮さんには届かない。
せめて、今だけは……
ゆっくりと顔を近づけると、
二宮さんの唇と俺の唇が一瞬重なる。
もう一度だけ……
また、ゆっくりと顔を近づけた時、
二「……どうして?」
声と共にゆっくりと二宮さんの瞼が開いた。
「そっ、それは……」
慌てて立ち上がり、
二宮さんから顔を背ける。
答えは簡単だ……
二宮さんが好きだから。
二宮さんが欲しい。
それ以外の理由なんてない。
二宮さんはベッドから
起き上がり俺に近づいてきた。
きっと、殴られる……
覚悟を決め、ギュッと目を閉じた。
二「誰かを俺に重ねているんですか?」
「えっ?」
恐る恐る二宮さんの顔を見ると、
悲しい顔をしていた。
どうして?
きっと、俺がキスしたことも
気づいているよね?
気持ち悪いでしょ?
怒るでしょ?
二宮さんの目からは
今にも涙が溢れそうだった。
二「俺と目が合うたびに、
辛そうな顔していました……」
二宮さんがゆっくりと
俺の顔に手を伸ばし、頬を包み込む。
俺、そんな顔してたの?
二「今も……」
言葉と共に二宮さんの目から
涙が零れ落ちた。
「どうして、泣いてるの?」
聞かずにはいられなかった。
そんな顔をさせているのは俺なのか?
二「わからない……自分の感情が……
ただ、今は……お願い……大野さん」
二宮さんが俺の目を捉えて離さない。
二「……抱きしめてっ」
俺の中で何かが弾ける音がした。
目を開けるとカーテンから光が射し、
眩しくて目を擦った。
「もう、朝か……」
ゆっくりと身体を起こす。
二宮さん、もう帰ってるかな?
寝室のドアを静かに開けると、
布団の膨らみが見えた。
ゆっくり近づくと、
吐息を立てて眠っていた。
寝ている間、
いつか見た夢をまた見ていた。
でも、以前とは少し違っていた。
二宮さんの姿が消えることがなかった。
『どこにも行かないで』
俺の願いに二宮さんは
最後まで答えてくれなかった。
夢の中でも二宮さんは、
俺の元から離れてしまった。
昨日と同じようにベッドの端に座って
寝顔を見つめる。
二宮さんの頬をそっと指でなぞる。
こんなに近くにいるのに、
どんどんと遠くなっていく気がした。
行かないで……
叫んだって二宮さんには届かない。
せめて、今だけは……
ゆっくりと顔を近づけると、
二宮さんの唇と俺の唇が一瞬重なる。
もう一度だけ……
また、ゆっくりと顔を近づけた時、
二「……どうして?」
声と共にゆっくりと二宮さんの瞼が開いた。
「そっ、それは……」
慌てて立ち上がり、
二宮さんから顔を背ける。
答えは簡単だ……
二宮さんが好きだから。
二宮さんが欲しい。
それ以外の理由なんてない。
二宮さんはベッドから
起き上がり俺に近づいてきた。
きっと、殴られる……
覚悟を決め、ギュッと目を閉じた。
二「誰かを俺に重ねているんですか?」
「えっ?」
恐る恐る二宮さんの顔を見ると、
悲しい顔をしていた。
どうして?
きっと、俺がキスしたことも
気づいているよね?
気持ち悪いでしょ?
怒るでしょ?
二宮さんの目からは
今にも涙が溢れそうだった。
二「俺と目が合うたびに、
辛そうな顔していました……」
二宮さんがゆっくりと
俺の顔に手を伸ばし、頬を包み込む。
俺、そんな顔してたの?
二「今も……」
言葉と共に二宮さんの目から
涙が零れ落ちた。
「どうして、泣いてるの?」
聞かずにはいられなかった。
そんな顔をさせているのは俺なのか?
二「わからない……自分の感情が……
ただ、今は……お願い……大野さん」
二宮さんが俺の目を捉えて離さない。
二「……抱きしめてっ」
俺の中で何かが弾ける音がした。
