素晴らしき世界
第25章 勝手に挑戦、受けて立つ【交流戦第一試合】
それから俺達は今の状況を楽しんだ。
普段できない事が簡単に出来た。
堂々と手を繋いで歩く。
誰も俺達を不思議がらない。
どう見たってパパと幼い子ども。
そしてイメージそのままに
向かったのはファミレス。
普段なら人目を気にして
個室がある場所だけど今は全然平気。
俺はハンバーグを頼んで、
潤にはもちろんお子さまランチ。
ブーブー文句を言う姿がまた可愛くて……
ケチャップが付いてる口角を指で拭くと、
恥ずかしそうに……けど嬉しそうに笑った。
夕飯は家で食べようと決めて買い出し。
いつもなら軽々と取れる高い場所も
背が低いから取れない。
ピョンピョン跳ねている潤は
いつまででも見てられる可愛さ。
でもさすがに可哀想なので、
思いきって抱っこした。
潤はビックリしてたけど、
『ありがとう』って小さな唇を
俺の頬に当てた。
だから俺も『どういたしまして』って言って
潤の唇にチュッとしたら真っ赤になった。
外でキスするなんて初めてで、
潤の早すぎる鼓動が俺の身体に伝わった。
そして買い物を済ませ家に帰ると、
潤は眠たそうに目を擦ってた。
中身はそのままでも体力は子ども。
それでも手伝おうとする潤を力でねじ伏せ、
食材を冷蔵庫に入れて戻って来ると
ソファでスヤスヤ眠っていた。
起こすのは可哀想だから
潤を軽々とお姫様抱っこすると、
寝室に向かいベッドに寝かせた。
そして俺より小さい潤を抱きしめ、
今日1日を振り返った。
本当に楽しかった。
今までしたことない事がたくさんあった。
けど、ふと思った。
これは今まで俺が
潤にしてもらってきた事だって……
潤の嬉しそうに笑う姿を思い出す。
ねぇ、俺もあんな風に笑えてる?
ちゃんと俺の気持ち……伝わってる?
少しだけ不安になった。
「潤、愛してるよ」
「ふふっ…」
無意識だけど自分の言葉に
笑ってくれるのは本当に嬉しかった。
伝えるってこういう事なんだ……
俺は目を閉じ潤の小さな唇に
自分のそれを重ねた。
そして目を開けると、
潤は元の姿に戻っていた。
ゆっくりと潤の瞼が開き、俺の姿を捉えると
優しく髪を撫で、また瞼を閉じた。
起きたら潤に今の気持ちを伝えよう。
『俺を抱いて』って……
【end】
普段できない事が簡単に出来た。
堂々と手を繋いで歩く。
誰も俺達を不思議がらない。
どう見たってパパと幼い子ども。
そしてイメージそのままに
向かったのはファミレス。
普段なら人目を気にして
個室がある場所だけど今は全然平気。
俺はハンバーグを頼んで、
潤にはもちろんお子さまランチ。
ブーブー文句を言う姿がまた可愛くて……
ケチャップが付いてる口角を指で拭くと、
恥ずかしそうに……けど嬉しそうに笑った。
夕飯は家で食べようと決めて買い出し。
いつもなら軽々と取れる高い場所も
背が低いから取れない。
ピョンピョン跳ねている潤は
いつまででも見てられる可愛さ。
でもさすがに可哀想なので、
思いきって抱っこした。
潤はビックリしてたけど、
『ありがとう』って小さな唇を
俺の頬に当てた。
だから俺も『どういたしまして』って言って
潤の唇にチュッとしたら真っ赤になった。
外でキスするなんて初めてで、
潤の早すぎる鼓動が俺の身体に伝わった。
そして買い物を済ませ家に帰ると、
潤は眠たそうに目を擦ってた。
中身はそのままでも体力は子ども。
それでも手伝おうとする潤を力でねじ伏せ、
食材を冷蔵庫に入れて戻って来ると
ソファでスヤスヤ眠っていた。
起こすのは可哀想だから
潤を軽々とお姫様抱っこすると、
寝室に向かいベッドに寝かせた。
そして俺より小さい潤を抱きしめ、
今日1日を振り返った。
本当に楽しかった。
今までしたことない事がたくさんあった。
けど、ふと思った。
これは今まで俺が
潤にしてもらってきた事だって……
潤の嬉しそうに笑う姿を思い出す。
ねぇ、俺もあんな風に笑えてる?
ちゃんと俺の気持ち……伝わってる?
少しだけ不安になった。
「潤、愛してるよ」
「ふふっ…」
無意識だけど自分の言葉に
笑ってくれるのは本当に嬉しかった。
伝えるってこういう事なんだ……
俺は目を閉じ潤の小さな唇に
自分のそれを重ねた。
そして目を開けると、
潤は元の姿に戻っていた。
ゆっくりと潤の瞼が開き、俺の姿を捉えると
優しく髪を撫で、また瞼を閉じた。
起きたら潤に今の気持ちを伝えよう。
『俺を抱いて』って……
【end】