素晴らしき世界
第26章 勝手に挑戦、受けて立つ【交流戦第一試合(延長戦)】
あぁ……眠い。
中身は変わらないけど、体力は子どもみたい。
強烈な眠気が襲う。
でも、手伝わなきゃ……
けど、カズに力でねじ伏せられ
ソファで休むことにした。
目を瞑って1日を振り返った。
『子どもだから』ってのがあったので、
カズにたくさん甘えた。
そしてそんな自分がとても心地よかった。
いつもカズの前では『カッコいい』
自分でいないとって思ってた。
そんな俺をきっとカズは好きだから……
でも、たまには甘えたいって思う。
けどどこかで『カッコ悪い』し、
甘えるなんて柄じゃないって
変なプライドが邪魔してた。
「寝ちゃったの?しょうがないな……」
少し嬉しそうなカズの声。
寝ていると勘違いした俺を
お姫様だっこしてベッドに寝かせてくれた。
カズはどうなんだろう?
甘える俺の事……どう、思った?
目を瞑っていても感じる視線。
気になるけど寝たふりを続けていたら
「潤、愛してるよ」
初めて……カズから気持ちを聞いた。
「ふふっ…」
嬉しくて声を抑えるのを忘れてしまった。
すると唇にキスが落ちた。
ねぇ、今カズはどんな顔をしてるの?
ゆっくりと目を開けると
俺を愛しそうに見つめていた。
『俺も愛してるよ』
心の中で呟きながら
夢の世界に意識を飛ばした。
そして、夢のような
出来事が起きて数ヵ月が経った。
あれから俺が子どもに戻る事はなかった。
普段と変わらない日常。
けど、ひとつだけ変わったことがある。
カズが少しだけ素直になった。
ご飯を作ったら
『美味しい』って言ってくれる。
頬を赤く染めながら
『好き』って言ってくれる。
感情を言葉にしてくれるようになった。
あの出来事がカズの何かを変えた。
俺は……どうなんだろう?
やっぱり甘える事が出来なかった。
あの日みたいに甘えても、
あの日みたいにカズは受け止めてくれる?
『もう一度、若返らせて下さい!』
あの日の様に目を閉じて手を合わせた。
ゆっくりと目を開けるとそこに月はなかった。
「そんな上手く戻れないよな……」
『その願い……叶えてあげますよ』
俺は朝起きると、
カズの大きな胸に飛び込んだ。
【end】
中身は変わらないけど、体力は子どもみたい。
強烈な眠気が襲う。
でも、手伝わなきゃ……
けど、カズに力でねじ伏せられ
ソファで休むことにした。
目を瞑って1日を振り返った。
『子どもだから』ってのがあったので、
カズにたくさん甘えた。
そしてそんな自分がとても心地よかった。
いつもカズの前では『カッコいい』
自分でいないとって思ってた。
そんな俺をきっとカズは好きだから……
でも、たまには甘えたいって思う。
けどどこかで『カッコ悪い』し、
甘えるなんて柄じゃないって
変なプライドが邪魔してた。
「寝ちゃったの?しょうがないな……」
少し嬉しそうなカズの声。
寝ていると勘違いした俺を
お姫様だっこしてベッドに寝かせてくれた。
カズはどうなんだろう?
甘える俺の事……どう、思った?
目を瞑っていても感じる視線。
気になるけど寝たふりを続けていたら
「潤、愛してるよ」
初めて……カズから気持ちを聞いた。
「ふふっ…」
嬉しくて声を抑えるのを忘れてしまった。
すると唇にキスが落ちた。
ねぇ、今カズはどんな顔をしてるの?
ゆっくりと目を開けると
俺を愛しそうに見つめていた。
『俺も愛してるよ』
心の中で呟きながら
夢の世界に意識を飛ばした。
そして、夢のような
出来事が起きて数ヵ月が経った。
あれから俺が子どもに戻る事はなかった。
普段と変わらない日常。
けど、ひとつだけ変わったことがある。
カズが少しだけ素直になった。
ご飯を作ったら
『美味しい』って言ってくれる。
頬を赤く染めながら
『好き』って言ってくれる。
感情を言葉にしてくれるようになった。
あの出来事がカズの何かを変えた。
俺は……どうなんだろう?
やっぱり甘える事が出来なかった。
あの日みたいに甘えても、
あの日みたいにカズは受け止めてくれる?
『もう一度、若返らせて下さい!』
あの日の様に目を閉じて手を合わせた。
ゆっくりと目を開けるとそこに月はなかった。
「そんな上手く戻れないよな……」
『その願い……叶えてあげますよ』
俺は朝起きると、
カズの大きな胸に飛び込んだ。
【end】