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「ニノ」

振り向いたニノの唇にそっと俺の唇を重ねた。

「抱いてもいい？」

唇を離して至近距離で呟くと、
苦笑いを浮かべた。

「ダメって言っても抱くでしょ？」

「うん」


だって今、猛烈に俺の好きだって気持ちを
ニノの身体に刻みたい。


「うわっ！」

お姫様抱っこすると、
そのまま寝室へと向かった。

「ちょっと待って！今、するの？」

「いつするの？今でしょ」

「１人言ってどうするの！ってか古いし」

ポスッとベッドに沈めると、
逃げそうになるニノの上に跨った。

「もう、ごちゃごちゃ言わないの！」

「だっ…んっ」

煩い唇を塞ぎながら、
俺は着ていた服を脱ぎ捨てていく。

ニノはだんだん力が抜けて、
抵抗することなく俺のキスを受ける。

「口、開けて？」

顔を赤く染めながらも、
潤んだ唇が誘う様に空間を開ける。


普段は憎まれ口を叩くのに
段々と従順になっていくニノが
可愛くて仕方ない。


俺は再び唇を重ね、
口内に舌を滑らせるとニノの舌を絡めとる。

「んっ…ぁっ、あい…ば…さん」

吐息交じりに俺の名を呼ぶ
ニノが愛しくて堪らない。

唇を離し赤く染まる頬を優しく撫でると、
くすぐったいのか身体を縮こませる。

その可愛い仕草ひとつで俺は心を奪われる。

「ニノ、好き。大好き」

「わっ、わかって……ます」

ストレートに気持ちを表現すると、
毎回照れて顔を手で隠すニノ。


いつまでも初々しくて、慣れを知らない。


「ちゃんと言って？」

「嫌です……言わなくてもわかるでしょ？」

「聞きたいな？」

「可愛く言ってもダメです」

首を傾げながら聞いてみたけど、
ニノと違って俺のは効果ゼロだった。