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素晴らしき世界

第37章 キミのとなり

「「「「「かんぱーい」」」」」

コンサート終わり、
いつもの様にリーダーの部屋に集まった。

「そして相葉くん」

松潤が持っている缶ビールを
コツンと俺の缶ビールに当てた。

「お誕生日、おめでとう」

「おめでとう」

リーダーもコツンと缶ビールを当てる。

「おめでたまきん♡」

俺のメール文を言葉にする翔ちゃん。

「おめでとうございまーす」

缶ビールを掲げて見せるニノ。

「ありがとう……みんな」

ジワッと目に湧き上がる熱いものをグッと堪え、
ビールをグイッと口に流し込む。

「泣きそうになってんじゃないよ」

苦笑いを浮かべるニノ。

「だってさぁ……」

「まぁ、毎度の事でしょ?」

「恒例行事ってヤツだな」

半分呆れ顔の翔ちゃんと松潤。

「わかるよ!わかるよ相葉ちゃん!
ホント俺ら……幸せだよね!」

俺と同じように涙を浮かべるリーダー。


これがクリスマスイブ、
そして俺の誕生日の毎年の姿となっている。

俺の誕生日にライブが行われることが多く
たくさんのファンの人からの
『おめでとう』というお祝いの言葉。

スマホにもたくさんの人からのお祝いのメール。

誕生日の前後の収録では番組スタッフからのお祝い。


「嵐で、本当に良かったよぉぉぉぉ」

それ以外の理由は見つからない。



そんな嵐も今年で20周年。



『嵐』として活動が出来る事。

その中で個人で活動出来る事。


その全ては多くの支えがあって今の俺たちがある。


「リーダーぁぁぁ」

「相葉ちゃぁぁん」

こうやって共感してくれたり……


「うざ…っ」

あたりがきつかったり……


「泣き虫はほっといて俺らは飲もうぜ」

「じゃあ、おつまみ頼んで良い?」

完全無視したり……


こんな風にバラバラな俺たちだけど、
ずっと一緒に歩んできた。



トップになるという夢に向かって……


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