テキストサイズ

オムツン

第15章 十五枚目

しかし、期待というものは裏切られるためにあるのだろうか?

店のドアには

《本日、貸し切り》

の札が掛かっていたのだ。

私は、なんで?と声に出しそうになった。

キョウコちゃんはドアの向こうにいるかもしれないのに…貸し切りってなんだよ。

私には一度来ただけの店で、貸し切りと書いたドアを開ける勇気はなかった。

それに、関係ない私がドアを開けることで、貸し切っている人達をシラケさせてしまうかもしれない。

私は残念だったけれど、しかたなく出直すことにした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ