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オムツン

第28章 二十八枚目

そんな中、マリは私に肩を寄せて歩いていた。

不倫はしたことがないというものの、積極的だった。

私はマリと、ときどき言葉を交わしながらゆっくり歩いた。

街灯は雨に滲み、吐く息は少しだけ白い。

しばらく歩いて軒の下、私達は立ち止まった。

私が彼女に向き直ると、彼女は私の顔を見上げて首を傾げる。

…この女性は他人を疑うということを知らないのだろうか。

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