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オムツン

第5章 五枚目

振り返った彼女が私に気付く。

私は化粧品を彼女に差し出す。

彼女は化粧品を受け取ると

「ありがとう」

とお礼を言った。

容姿から想像していたよりも、ずっと穏やかな声で、心のこもったお礼だった。

サングラスのせいで表情はよくわからなかったけれど、微笑した口元に嫌味はなかった。

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