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オムツン

第9章 九枚目

「よくいらっしゃるんですか?」

彼女はグラスに少し口をつけた後、私に尋ねた。

「いや、まあ、その…実は初めてなんです」

私は口ごもりながら返事をする。

「どうですか、このお店?」

「そうですね、落ち着いていて…安心します」

彼女は穏やかに話す。

私の返事に同意してにっこり笑う。

もう、私は舞い上がってしまう。

…本当に彼女はオムツを履いていたのだろうか。

あまりに、常識的で、整った容姿に、素敵な笑顔。

真っ直ぐな彼女にオムツを履くという行為が結びつかなかった。

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