テキストサイズ

オムツン

第9章 九枚目

「美味しい」

私は正直に感想を言った。

「そうでしょう…マスターは名人よ」

彼女もグラスを傾ける。

マスターと呼ばれた店主は、カウンターの中から彼女をチラリと見て、また微笑む。

「それに、私のは特別製だから」

そう言う彼女の頬が少し赤かった。

もうアルコールが効いてきたのだろうか。

私は彼女をじっと見つめてしまう。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ