
「 先生 × 生徒 」
第7章 秘密の秘密
「 唯奈さん、おはよう 」
廊下ですれ違ったとき、さん付けに引っ掛かった。
わかってる、さん付けじゃないといけないくらい。
でも我慢できなくて。
「 先生、おはよ 」
今すぐ奪い取りたくなってしまった。
学校でもなんでもいい。
ただ慎くんが欲しい。
「 唯奈さん、何するつもり? 」
私が慎くんの後ろに手を組んで、抱きしめようとすると突っ込みが入った。
「 あ。ごめん 」
「 早く教室入らないとチャイムなるぞ 」
その言葉に押され、教室に入った。
教室に入ったところで慎くんを見つめることなんて出来るんだけどね。
一番後ろの席だから触れることなんて出来ないけど。
